激痩せ必至!?? 高負荷トレーニングで起こるアフターバーン効果とは!?

トレーニングを長年に渡って日常的に行っている上級者であるならば、この言葉を一度は耳にしたことがあるでしょう。

そう、ご存じ「アフターバーン効果」です。

正式名称を「運動後過剰酸素摂取量(Excess Post-exercise Oxygen Consumption)」といい、頭文字を取ってEPOCとも呼ばれています。

なんだかとても複雑でイメージしにくいこの現象ですが、実はそのメカニズムはさほど難しくはありません。

そして、正しい知識を身に着ければ、今までのトレーニングにプラスしてさらに恩恵をもたらしてくれるお得なエフェクトなのです。

今回は、アフターバーン効果の概要について解説を行い、その効果を発揮することができるトレーニング法などを紹介していきます。

有酸素運動、無酸素運動、どちらにも起こるものであるため、あなたのトレーニングスタイルにもマッチさせやすい内容となっています。

アフターバーン効果とは?

まずは、この現象について理解することから始めていきましょう。

言葉から何となく想像はできると思いますが、アフターバーン効果とは、簡単に説明すると「運動後に通常よりも多くのカロリーを消費する状態が生まれること」です。

これは、運動により疲労した身体が平常の状態に戻そうとする際に、より多くの酸素を体内に取り入れようとするために起こります。

運動によって生じる身体の疲労の種類はいくつかあり、回復もそれだけ必要ということになりますが、主に下の5つが主なものだといえるでしょう。

1.発生した乳酸の除去

2.消費されたATPの補給

3.傷ついた筋肉の修復

4.クレアチンの補充

5.その他の要因

これらの回復プロセスには酸素が必要になるため、必然的に酸素の摂取量・消費量ともに増加することになります。

そして、体内でより多くの酸素が利用されるということは、すなわち代謝が促進されているということなのです。

そのため、通常の安静時よりもカロリー消費量が増加した状態が生まれます。

 

しかし、アフタートバーン効果を得るためには忘れてはならないポイントがあります。

それは、高強度の運動負荷を身体に与えることです。

軽めのウォーキングやジョギング等の適度な運動では、あまり効果を得ることはできません。

走る場合には、VO₂MAXの70%以上の強度で20分以上の時間が少なくとも必要になります。

これは、走っていて体感的にきついと感じる強度であり、走り終わったあとも息が上がる強度です。

また、筋力トレーニングの場合には、ベンチプレスやスクワットのような複数の関節動作と筋を連動させた種目が効果的だと言われています。

強度の目安としては8~10種類のメニューを2~4セット行うことができるものが理想的です。

これもジョギング同様で、かなりハードできついと感じる強度となっています。

「calorie afterburn」の画像検索結果

アフターバーン効果の恩恵

持続時間は?

発生条件が分かったところで、次はその内容についてさらに迫っていきましょう。

まずは、アフターバーン効果の持続時間ですが、これは運動強度によって差が生まれる部分です。

先ほどの項で、運動後は回復のために酸素をより多く身体に取り入れようとすると述べましたが、この体内で必要としている酸素量を酸素負債(oxygen debt)といいます。

酸素負債を返済する時間がアフターバーン効果の持続時間とイコールなのですが、この酸素負債が運動強度に依存するのです。

運動の開始時は筋の作業量が増加するため、酸素消費量が安静時に比べて増加します。(酸素消費量と安静時の差を酸素需要量といいます)

筋作業の開始と同時に酸素の供給が需要量を満たせばよいのですが、実際には呼吸・循環機能の促進が遅れるため、一時的に体内は酸素不足の状態に陥ってしまいます。(初期酸素不足)

そのような状況を打開しようとして、筋肉中のATP、クレアチンリン酸が消費され筋グリコーゲンの解糖により筋活動のエネルギーがまかなわれるのです。

この反応が身体への負荷となり、「疲労」として残ることになります。

つまり、初期酸素不足量=酸素負債の返済量という方程式が成り立つのです。

 

消費カロリーは?

では、アフターバーン効果による消費カロリーはどうでしょうか?

これも反応の持続時間同様に、運動強度に依存する部分です。

運動強度が高ければ高いほど、消費カロリーも大きくなります。

しかし、ここで1つ残念なお知らせがあります。

散々アフターバーン効果について書いてきましたが、実はアフターバーン効果によって得られるカロリー消費効果はさほど大きくはありません。

体格や性別、運動強度など様々な要因により差はありますが、筋トレや有酸素運動といった一般的な運動を行った場合、30分間の運動で生じるアフターバーン効果はわずか約50~100kcalの消費ほどです。

これはおにぎりを1個分ほどのカロリーであり、運動後の軽食であっという間に取り返されてしまいます。

しかし、だからといってアフターバーン効果を軽視してはいけません。

ここでポイントとなるのが、アフターバーン効果が発生するまでの運動でも多くのカロリーを消費しており、それらと合算して考えるということです。

例えば、体重70kgの人が、1週間に4日、5分/1km ペースで30分走った場合のアフターバーン効果を加えた消費カロリーは、

500~550kcal×4日+50~100×4日=2200~2400kcal    となります。

1か月継続すれば、10000kcal近いカロリーを消費することができるのです。

以上のことから分かるように、アフターバーン効果はそれ自体に大きな効果があるというよりは、そこに達するまでのトレーニングでより多くのカロリーを消費することができる、頑張った自分へのご褒美として与えられるおまけのようなものです。

効果を得るために取り組みたいメニュー

ここからは、具体的なメニューについて考えていきたいと思います。

ハードなメニューに取り組む必要があるため、有酸素系か筋トレ系かについては最初は自分の好きな方でかまいません。

継続して行っていく中で、カロリー消費以外にも目的が生まれると思いますので、そこで変更を加えていきましょう。

有酸素系メニュー

有酸素系と表記していますが、厳密に言えば無酸素系のエネルギー産生機構にもかかってくる強度です。

VO₂MAXで強度を表すとするならば、少なくとも70~80%の範囲では行うようにしましょう。

①ランニング(インターバル走)

速めのスピードで走る疾走期と、ゆっくりとしたスピードで走る緩走期を交互に行うトレーニングです。

初心者で距離を測ることができる環境で行う場合、150m全力走→100mjogのサイクルを5回繰り返すところから始めてみましょう。

これができるようになれば、距離を延ばしたり、本数を増やしたりしてさらに強度を上げていきます。

距離が分からない場合は、電柱間で疾走期・緩走期を作るなど、自分で目印をつけて取り組むと練習効果を確保できるでしょう。

②水泳

陸上での運動よりも負荷がかかりやすいため、消費カロリーが増加するおすすめのトレーニングです。

水泳トレーニングでも、速く泳ぐ区間と遅く泳ぐ区間を設けてインターバルのように行うと、効果的に負荷をかけることができます。

25m全力泳→25mストロークを3回繰り返すことから始めて、習熟度によって距離・本数を調整しましょう。

また、陸上と違い水の中では自分で息を止めることでも負荷を上げることができます。

なるべく息継ぎを減らして泳ぐだけでもハードなトレーニングとなるので、ゆっくりと泳ぐ場合でも通常時よりも心肺への負荷が増すので、こちらに取り組んでみるのもありでしょう。

筋トレ系メニュー

無酸素系のエネルギー産生機構でのトレーニングメニューです。

前述のように、複数の関節動作と筋動作を連動させるスクワットやベンチプレス等を行うことで、高い効果を得ることができます。

近くにトレーニングジムがある場合には、器具や指導も充実しているので、通いながらトレーニングするのがベストな選択でしょう。

しかし、立地や金銭面での問題から、全ての人が恵まれた環境下でウエイトトレーニングに励むことができるとは限りません。

そんなときにおすすめしたいのが、タバタプロトコルと呼ばれるトレーニングです。

タバタプロトコル

近年注目が集まっているトレーニング方法で、現・立命館大学教授の田畑泉氏が発案したことでこの名が付きました。

やり方は至ってシンプルで、20秒間全力運動と10秒間の休息を1セットとして、それを8セット、合計4分間の運動を行うだけです。

しかし、20秒間の運動の強度がとても大切で、手を抜くことなく全力でやり切らなければなりません。

一見そんなにきつくないトレーニング法にも思えますが、実際にやってみるとかなりの強度で、慣れないうちは終了後に酸欠状態に陥ってしまうこともあるでしょう。

ハードなトレーニングの分、その効果は絶大で、わずか4分間の運動で60分間の有酸素運動と同等の効果を得ることができるという研究結果もあります。

また、週4日のトレーニングを6週間継続して行った場合、有酸素系・無酸素系の両方の能力が大幅に改善したという報告もあり、万能型のトレーニング法としても知られています。

強度が高いため、取り組む際はできるだけ10分間のウォームアップを入れるようにしましょう。

体操・ストレッチ、軽めのウォーキングやジョギング等を行ってから取り組むことで、心臓への負荷を軽減する効果があります。

タバタプロトコルのトレーニングメニュー例

マウンテンクライマー

1.両手を床について、腕立て伏せの体勢を作る

2.片方の膝を胸に引き寄せる

3.素早く逆足を入れ替えて胸に引き寄せる

4.1~3を繰り返し行う

バービージャンプ

1.両足を肩幅に開いて立つ

2.両手を床についた瞬間に両足を後ろへと瞬間的に伸ばして、腕立て伏せを1回行う

3.後ろへと伸ばしていた両足を胸のほうへと引き付けた後、できるだけ高くジャンプする

4.1~3を繰り返す

スーパーマン

1.腕と足をまっすぐに伸ばして、うつ伏せの姿勢を取る

2.腕と足を床から上げて、スーパーマンの空を飛ぶ姿のような恰好をつくる

3.1・2をリズムよく繰り返す

自重スクワット

1.足を肩幅に開いて立つ

2.太腿が地面と平行になるように腰を落としていく。このとき、目線はまっすぐに保ったまま、お尻を突き出していく

3.1・2を繰り返し行う。膝に負担がかかりすぎるため、腰を上げていく際は素早く上げすぎない

 

トレーニングメニュー例として、上の4種類を挙げました。

上半身、下半身、全身をバランスよく刺激できるため、初心者はこの4種類を2回繰り返してタバタプロトコルの4分間に組み込むことを推奨します。

トレーニングの基本は自重を用いたトレーニングであり、しっかりと関節と筋を動かしていくことでたくさんのエネルギーを消費することができます。

よくハードなトレーニングと聞くとマシンを用いたトレーニングを連想して、いきなりベンチプレスに取り組もうとする人もいますが、それではオーバートレーニングになり先に腱や関節を痛めてしまいます。

アフターバーン効果が得られるようなハードトレーニングは、継続することで初めて身体への変化をもたらしてくれるものなので、自分の力量の見極めが重要になるのです。

 

ハードなトレーニングから逃げないために

今回は、アフターバーン効果についての解説を行っていきました。

繰り返し、繰り返し述べていますが、きついと感じるようなトレーニングでなければアフターバーン効果を得ることはできません。

しかし、最初から自分をストイックに追い込むことは簡単なことではなく、つい手を抜きたくなってしまう場面も出てくると思います。

そこで大切なのが、トレーニング後のアフターケアとセットでプログラムを組み立てることです。

具体的には、食事の計画もトレーニングメニューの一部として捉えることをおすすめします。

実際に、週1~2回のトレーニングでも、きちんとした食事制限を行えば高強度の運動のみを週4日行った場合より多くの脂肪を燃焼することが分かっています。

おいしい食事が待っていると思えば、きつくても歯を食いしばって頑張ることができそうですね。

モチベーションは、トレーニング効率を上げるために非常に重要な要因です。

他にも、好きな音楽をかけたり、お気に入りのウエアを着たりと、自分自身のやる気を引き出すような努力も精力的に行っていきましょう。

そういった前向きな姿勢が、必ず結果としてあなたの身体に変化をもたらしてくれるはずです。

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