マラソン練習プログラム ~走り込み期②~

マラソンでの完走・記録向上を目指すトレーニングプログラムを紹介していくシリーズ。

第3回は、走り込み期の後半、ペースを上げて走りこんでいく期間の解説を進めていきます。

このセクションに入ると、より実践的なメニューに取り組んでいくことになり、量・質共に最も高い練習に取り組むことになります。

大会での結果を大きく左右する重要な練習ばかりですので、要点を整理して自分の中に落としこみましょう。

目標は、30kmを走れるようになることです!

スタミナ育成を終わらせる!

マラソン当日のタイムに大きく影響してくるのが、走り込み期②の練習です。

この期間では、次の2つのことを目標としましょう。

 

①余裕を持って30kmを走れるようになる

②レースペースを覚える

 

①に関しては、どのレベルのランナーも必須です。

いきなり30kmを走る必要はありませんが、20kmから段階を踏んで、ある程度の期間を取ってじっくりスタミナをつけていくイメージを持ちましょう。

②については、サブ4やサブ3を目指すランナーが特に取り組むべきポイントです。

この目標を達成するためには、普段からレースペースで10~15kmを走る練習を定期的に行うようにしましょう。

下に、目標タイム別の1kmのラップタイムを載せていますので、参考にされてみて下さい。

レベル別レースペース表
1km 5km 10km 20km 30km ゴール
完走目標 8:00~8:30 40:00~42:30 1:20:00~1:25:00 2:40:00~2:50:00 4:00:00~4:15:00 5:37:34~5:58:39
ビギナー 6:30~7:00 32:30~35:00 1:05:00~1:10:00 2:10:00~2:20:00 3:15:00~3:30:00 4:34:16~4:55:22
サブ4 5:30~5:40 27:30~28:20 55:00~56:40 1:50:00~1:53:20 2:45:00~2:50:00 3:52:04~3:59:06
サブ3 4:10~4:15 20:50~21:15 41:40~42:30 1:23:20~1:25:00 2:05:00~2:07:30 2:55:49~2:59:20

このペースを意識して、週に1~2回、このペースで走りましょう。

繋ぎのjogは、もっとゆっくりとしたペースで、疲労を抜く意識を持ちます。

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取り組みたい練習法!

次に具体的な練習方法と目的を考えていきましょう。

jogは基本なので割愛しますが、他に取り組むべき練習は、ペース走ビルドアップ走インターバル走の3つです。

ペース走

一定のペースで一定の距離を走るトレーニングで、週に1回取り組みます。

ペース感を養うのが主な目的で、10km~15kmを基本としましょう。

それに加えて、本番までに少なくとも一度は30km走も入れておきます。

30km以上は身体への負担が大きくなりすぎるので、取り組む際は注意が必要です。

慣れるまではペースを安定させるのに苦労すると思いますが、そこで気持ちを切らしてはいけません。

一定のペースで走ることでスタミナを温存させることができるので、必ず身に着けたいスキルです。

ビルドアップ走

走り込み期①でも紹介したビルドアップ走。

このセクションではさらにレベルを上げて、2~4段階のペースアップを取り入れてみましょう。

最初は普段のjogのペースから始めて、最後はマラソンのレースペースより少し速いペースまで上げて終わります。

こうすることで、幅広い刺激を身体に入れることができ、追い風や向かい風、上りや下りといった環境によるペース変化にも対応しやすくなるのです。

これもペース走と同じく、10km~15kmを基本として、週に1回は取り組みましょう。

ペース設定が速すぎると後半に失速してしまうので、30kmなど長い距離に取り組む際は、普段のjogより遅いペースからスタートするのもOKです。

インターバル走

疾走期と緩走期を繰り返し行いスピード持久力や心肺機能を鍛える、負荷の高いトレーニングです。

走り込み期①で取り組んだ坂道ダッシュの延長線上として捉えましょう。

疾走期の距離としては、まずは400mを目標にして、レベルが上がれば1000mを取り入れていきます。

全力を使い果たすのではなく、80%ぐらいの力で気持ちよく走ることがポイントです。

緩走期は、400mで行う場合は200m、1000mで行う場合は400mが目安で、しっかりと呼吸を整えることを意識しましょう。

本数設定も重要で、400mの場合は6~12本、1000mの場合は3~5本の間が目安となります。

本数が増えるほど身体への負荷が高くなり得られる効果も大きくなりますが、怪我のリスクも大きくなるので、注意が必要です。

ビギナーレベル、サブ4レベルでは、1カ月に1回ほど行うことができれば十分でしょう。

サブ3を目指すのであれば、2週間に1回、可能であれば週に1回取り入れると、格段にスピードが上がります。

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レベル別トレーニングメニュー

走り込み期②は、レベル別でメニューの組み合わせ、強度が大きく変わってきます。

そこで、具体的なメニュー案をレベル別で整理しました。

練習メニューで戸惑っている方は、以下に挙げるメニューを参考にして取り組んでみてはいかがでしょうか?

完走目標ランナー

※赤字はポイント練習

第1週 rest ビルドアップ走40分 rest rest rest walk 20分 or jog 60分 rest
第2週 rest ビルドアップ走40分 rest jog 30分 rest jog 60~90分 rest
第3週 rest ビルドアップ走40分 rest jog 30分 rest jog 20分

流し3本

ハーフマラソンのレース or  20kmペース走
第4週 rest rest jog 40分 rest rest jog 60~90分 rest

完走を目標とする人は、とにかく無理をして怪我をしないことを最優先で考えます。

休養を間に挟みつつ、長い距離をゆっくりでもいいので走れるようになりましょう。

週末に長い距離を走るのがポイントで、ここで距離への耐性をつけます。

火曜日のビルドアップ走は、体調に合わせてjogに変更したり、水曜日にスライドさせるのもOKです。

第3週の日曜日の欄にありますが、一度ハーフマラソンに挑戦してみても良いかもしれません。

ビギナーランナー

第1週 rest jog 30分

流し3本

jog 20分

ペース走 8km

(6’40″~7’00″/km)

rest rest jog 30分

流し3本

ペース走 20km(7’00″/km)

or

クロスカントリー 20km

第2週 rest rest jog 20分

1000m×5本インターバル走(6’30″/km)

rest rest jog 30~40分

流し3本

ビルドアップ走 20~25km(7’30″→6’45″/km)
第3週 rest jog 30分

流し3本

jog 20分

ビルドアップ走 5km(7’00″→6’30″/km)

rest rest jog 30分

流し3本

クロスカントリ―20~25km
第4週 rest rest jog 20分

ぺース走 8km(6’30″~6’40″/km)

rest rest jog30~40分

流し3本

ビルドアップ走 20~25km(7’30″→6’45″/km)

ビギナーランナーのメニューの特色は、クロスカントリー走を取り入れている点です。

起伏のあるコースを走ることで、心肺機能に刺激を与えていきましょう。

平日にも練習が入ってきますが、朝や夜の時間を見つけて時間を確保します。

20分や30分のjogで疲れを抜けるようになると、週末の距離走も怖くありません。

サブ4ランナー

第1週 rest jog 30分

流し3本

jog 2km

ペース走10km(5’30″~5’40″/km)

jog 30分 rest jog 30分

流し

ペース走 20km~25km(6’00″/km)

or

クロスカントリー 20km

第2週 rest jog 40分

流し3本

jog 2km

1000m×3~5本インターバル走(5’00″/km)

jog 30分 rest jog 30~40分

流し3本

ビルドアップ走 20~25km(6’15″→5’15″/km)
第3週 rest jog 60分

流し3本

jog 2km

ビルドアップ走 5km(5’30″→5’00″/km)

jog 30分 rest jog 30~40分

流し3本

クロスカントリー 20km(5’30″~6’00″/km)

or

10km,ハーフマラソンへのレース出場

第4週 rest jog 60分

流し3本

jog 2km

ペース走 10km(5’20″~5’30″/km)

jog 30分 rest jog 30~40分

流し3本

ビルドアップ走 20~25km(6’00″→5’15″/km)

サブ4レベルになると、1kmを5分台で走る力を身に着ける必要があります。

そのため、普段の練習でも1kmを5分台で走る練習が必然的に多くなります。

質の高いポイント練習を週に2回入れて、スピードを身体に叩き込みましょう。

このメニューの場合は日曜日に最も負荷の高い練習を持ってきていますが、土曜日と日曜日のメニューを入れかえるパターンもスタンダードです。

その場合は、ポイント練習翌日のjogは思い切って疲労抜きに使ってもよいでしょう。

このレベルになると怪我のリスクも格段に高くなるので、restの日にもストレッチ等で筋肉をほぐすとなお良いです。

サブ3ランナー

第1週 rest jog 50分

流し3本

ペース走 8~10km

(4’00~4’15/km)

jog 30分 rest jog 30分~40分

流し3本

クロスカントリー

20~25km

(4’00~4’30″/km)

第2週 rest jog 50分

流し3本

1000m×5本インターバル走(3’45″~4’00″/km) jog 30分 rest jog 30分~40分

流し3本

ビルドアップ走 20~30km

(4’45″→4’10″/km)

第3週 rest jog 60分

流し3本

400m×10~15本インターバル走

(88″~92″/400m)

jog 30分 rest jog 30分~40分

流し3本

ペース走 20km(4’15″~4’30″/km)

or

10km、ハーフマラソンへのレース出場

第4週 rest jog 60分

流し3本

1000m×5~7本インターバル走

(3’40″~3’55″/km)

jog 30分 rest jog 30分~40分

流し3本

ビルドアップ走 20~30km(4’30″→4’00″/km)

サブ4ランナー以上のスピードが求められるレベルです。

そのため、週に1回インターバル走を入れて、心肺機能に負荷をかけていきます。

このレベルになると身体も出来上がり回復も早くなるため、2日取っているrestを1日に減らしても構いません。

その際は、繋ぎのjogで頑張り過ぎて、オーバーワークにならないよう気をつけましょう。

体調の変化によって、メニュー量を減らすことも重要です。

 

これ以上のレベルを目指す場合は、サブ3のメニューのjogの距離を増やして対応をしましょう。

また、インターバル走やペース走などのポイント練習の設定タイムも上げていきます。

高いレベルになるほど、タイムを伸ばすためには継続した練習が必要です。

焦らず、根気強く取り組みましょう!

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最後に力をつける時期!

今回は、走り込み期②について解説していきました。

このセクションを乗り越えれば、いよいよ本番が近づいてきます。

最高の結果を出すためには、この時期の練習にいかに取り組めるかが大切です。

定期的に小さな大会に出場したり、仲間を見つけて走ったりと、新たな発見をしながら成長していきましょう!

 

次回は、「実践期・調整期」についての解説を行っていきます。

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