ストレッチボール、フォームローラーを使った凝りの解消方法

「四六時中、肩こりでいつも肩や首が辛い」

「立ち仕事や外回りで足がパンパンになってしまう」

「仕事終りになると腰が重くなっている」

そんな悩みをお持ちではありませんか。

忙しく、時間が作りにくい現代だからこそ、少しの時間で行える日頃のケアが重要となります。

短い時間でカラダの凝りをほぐしたい方には「筋膜リリース」がおすすめです。

動きもシンプルで覚えやすく、布団が敷けるスペースさえあれば十分行えます。

今回は

・筋膜リリースの効果とやり方

ストレッチボールを使ったボディケア方法

・フォームローラーを使ったボディケア方法

をわかりやすく解説していきましょう。

筋膜リリースの基礎知識

まず初めに、筋膜、筋膜リリースについて解説していきます。

筋膜とは

その名が示す通り、筋肉を包む膜のことです。

皮膚と筋肉の間に存在しており、ひとつひとつの筋肉の伸縮をスムーズに行う役割を担っています。

皮膚と膜との間には血管、水分、リンパなどが流れていて、身体の循環を司る組織が多く存在しているのが特徴です。

この筋膜に異常が発生することで、老廃物の排出や血液循環が悪化しダルさや痛みを引き起こします。

雨で低気圧が広がる空模様のときには偏頭痛などを起こす方もいるのではないでしょうか。

皮膚から筋膜・筋肉の構造

皮膚〜筋肉までの構造を外側から順番に説明していくと、全部で5つに分類されます。

・表皮
紫外線などの刺激や体内にバイ菌が入らないよう守る組織です。

・真皮
血管や神経が密集している組織です。体温調整や触覚のセンサーとしての役割を担っています。

・皮下組織
脂肪分の膜で真皮と表皮を支えています。体温の保温など体温調整の基盤となっている組織です。

・筋膜
筋肉を守る膜です。実は臓器や脳にも同じような膜が存在しており、各組織を保護しています。

・筋肉
身体中に張り巡らされた伸縮性のあるバネのような組織です。

筋膜の種類

筋膜の種類を身体の外側から説明していくと全部で4つに分類されます。

・浅筋膜
皮下組織に当たる層を指します。

・深筋膜
腱膜筋膜と筋外膜の総称です。
腱膜筋膜は腱を、筋外膜は筋肉の周りを摩擦から保護する役割を担っています。

・筋周膜
筋繊維の密集体である筋束を覆う膜です。

・筋内膜
筋肉の構造上、最も細かいとされる「筋繊維」を覆う膜です。

筋肉の構造を最深部から順番に説明すると
筋繊維<筋内膜<筋束<筋周膜<深筋膜(筋外膜)<深筋膜<浅筋膜となります。

筋膜リリースとは

筋肉や皮膚に圧を与えて、筋膜に圧を加えることでカラダをほぐす行為を指します。

筋肉の走向に合わせて圧を与えることで筋肉と皮膚の間にあるはずだった隙間を復活させるのが目的です。

結果的に皮膚に遊び(緩み)ができて、血流や身体の循環機能改善が促されるため身体全体が軽くなります。

筋膜リリースは主に浅筋膜と深筋膜にアプローチをする方法です。

皮膚と筋肉の隙間が無くなり身体が凝る、強張ることを「筋膜の癒着(ゆちゃく)」と表現します。

癒着が起きている身体は、1サイズ小さいウェットスーツを着ているような状態で、身体中がギチギチに硬くなって身動きがとりにくくなります。

腰痛と肩こりに悩まされている方は、下の記事もチェック!

筋膜によるカラダの凝りが生まれる原因

「なぜ、筋膜の癒着が起こるのか」その疑問にお答えすべく、原因を解説していきます。

長時間のデスクワーク

長時間の座りっぱなしなど同じ姿勢でいることで、筋肉や皮膚の伸縮が無くなり身体は強張ります。

筋膜の癒着による肩こりが発生する原因は

・腕の重さで肩が下がる

・猫背で背中が丸くなる

などが挙げられます。

長時間、肩周りの皮膚が引き伸ばされ続けることで、皮膚と筋肉の隙間が無くなり癒着が発生するのです。

筋活動の低下

職種にもよりますが社会人は学生時代のように、部活や体育の授業など強制的に動かなければいけない環境とは程遠くなります。

そのため、1日の生活の中で起こる活動量は自主的に増やさない限り極端に低下します。

他の時間は自宅でのんびり過ごしていれば、10分以上動き続けることがなくなり「通勤通学時くらいしか身体を動かさない」という方も少なくないでしょう。

筋膜の癒着を放置していることは危険?!起こる症状

シミ、シワ、肌荒れの増加

体内の循環が悪くなれば老廃物が溜まっていき肌トラブルとなって皮膚に現れます。

首コリ、肩コリがひどい方は顔周りに老廃物が溜まってしまい、ニキビや肌荒れを引き起こしやすくなくなる傾向にあります。

女性にとっては、ぜひとも避けたいマイナス要素です。

睡眠の質の低下

中には寝ている最中も身体が無意識に強張ってしまい、長時間の睡眠ができなくなる方もいます。

飛行機や新幹線など長時間の移動でじっとしていられない、眠れない方などに多く現れる症状です。

柔軟性の低下によるケガの誘発

筋膜の癒着により筋肉ではなく皮膚が突っ張ってしまい可動域を制限してしまう場合もあります。

身体が硬くなれば別の部位に負担が集中するので蓄積していくと怪我にもつながり兼ねないので注意が必要です。

筋膜リリースアイテムの特徴を紹介

筋膜の癒着を解消させるおすすめアイテム、フォームローラーとストレッチボールについて触れていきます。

まずは基本的な使い方をご紹介した後、それぞれのおすすめエクササイズのやり方を見ていきましょう!

フォームローラー

筒状の形をしたアイテム。

耐久性にも優れており、気になる部位に押し当てることで身体全体をほぐすことができます。

 

メリット

・サイズがコンパクトなので家に置いても幅を取らない

・広く浅くほぐすことができるので身体が硬い方にも使いやすい

デメリット

・「肩甲骨の内側だけ」「足の裏」など、ピンポイントへの圧は与えられない

・圧が1ヶ所に集中するので痛みを伴う場合がある

フォームローラーの基本的な使い方

まずはフォームローラーの使い方です。凝った部分以外も転がすことが重要。

用意するのは上半身くらいの長さのフォームローラー。ポイントは、ストレッチボールと同じです。

ただし、フォームローラーならではの特徴が2つあるので、次の項目で説明していきます。

大きさ

1つ目に、その大きさです。ストレッチボールよりも大きいため、背中やお尻、太もも、ふくらはぎなど、比較的広い面積の部位に有効です。

先ほど、凝った部分だけでなく、それ以外の部分も転がすことがポイントだと述べました。

フォームローラーでは、広い範囲を一度に転がすことができるため、非常に便利です。

姿勢改善とストレッチ効果

2つ目に、姿勢を改善しながら、胸やお腹周りを伸ばすのに有効だということです。

フォームローラーを背骨に沿わせ、仰向けに寝転がります。重力に沿って自然と胸が張り、身体の前面が伸びていくのがわかるでしょう。

このように、フォームローラーは転がして使うだけでなく、姿勢改善やストレッチ用としても使えるのです。

 

ここまで、ストレッチボールとフォームローラーの使い方を簡単にまとめてきました。使用用途は基本的には同じです。

しかし、それぞれに特徴があります。

原則を守れば使い方は無数にあるので、身体のいろいろな部位に試していって、自分だけのオリジナルの方法を模索してみるのもいいでしょう。

ストレッチボール

ストレッチボール

テニスボールほどの大きさで、局所的な部位に圧を与えることができます。

 

メリット

・カバンにも忍ばせられるので勤務先や旅行にも携帯可能

・フォームローラーでは届かない部位にアプローチできる

・手の平や足の裏もほぐせる

デメリット

・サイズが小さいため紛失のリスクが高い

ストレッチボールの基本的な使い方

次に、ストレッチボールについてです。用意するのは手のひらサイズのストレッチボール。

ポイントは3つあります。

転がし方

まず、転がし方です。凝っているなと思う部位にストレッチボールを当て、コロコロと転がしていきます。痛気持ちいい、くらいの強さがベストです。

手で転がす方法の他に、ストレッチボールを床に置いてそれを踏む、またはその上に寝転ぶという方法もあります。手の届かない背中などには効果的です。

パートナーがいる場合は、手伝ってもらうのも1つの方法。痛すぎる場合は、タオルなどを使い、その上から転がすのもいいでしょう。

痛気持ちいいくらいの強さがベストですが、それより弱くても構いません。表面を軽く転がすだけでも充分に効果があります。

ですが、あまりに強く押さえつけるのだけは止めてください。筋組織が破壊されてしまい、逆効果になりかねません。

強く転がした方が気持ちいいと言う人がよくいますが、止めておきましょう。

転がす範囲

次に、転がす範囲です。肩なら肩全体、背中ならお尻から肩まで、ふくらはぎならふくらはぎ全体を転がしていきましょう。

凝った筋肉の全体を転がすことによって、より凝りがほぐれます。

できるだけ、多くの範囲を転がすよう心がけ、凝っていて痛い部分以外も転がしていくのが重要なポイントです。

転がす時間

最後に、一番重要なポイントである転がす時間です。

軽く10秒ほど転がして、もういいやと止めてしまう方が多いのではないでしょうか。

転がす時間は、最低でも30秒、できれば1~2分間続けてください。

これだけの時間を転がすことによって、やっと筋肉がほぐれていきます。それ以下の時間は全く効果がないものと考えてください。

フォームローラーを使った改善エクササイズ2選

ここからは筋膜リリースをするアイテム「フォームローラー」を使ったエクササイズのやり方、効果を解説していきます。

胸椎伸展リリース

ろっ骨付近に存在する背骨である、胸椎の周りをほぐします。

デスクワークで丸まりやすい背中をほぐすには最適のエクササイズです。

普段からリュック、バックパックを常用カバンとして利用している方には特におすすめです。

効果

・肩こり、首こり、猫背改善

胸椎を後ろ方向にしならせることで、胸椎本来のカーブに戻し、背中周りの凝りを解消させます。

 

・呼吸が深くなる

猫背に代表される背中が丸まった姿勢は、ろっ骨内に存在する肺を圧迫します。

肺が圧迫されれば、吸える空気量は少なくなってしまい、集中力の低下や睡眠の質の低下にもつながります。

手順

1、体育座りで床に座る

2、 腕の付け根と同じ高さにフォームローラーが当たるように仰向けに寝る
※両膝は曲げておく

3 、両手は首の後で組んで、頭を支える

4、 腕の力で頭を上下にゆっくり動かす

5 、3回ほど繰り返したら、指2本分、フォームローラーの当たる位置を下げる

6、 1〜4を繰り返し、肩甲骨の一番下の位置まで行ったら終了

注意点

・腰の位置までは行わないようにしましょう。過度に腰が反りすぎてしまい、怪我につながる可能性があります。

・4の頭を下げる際は、痛気持ちいいと感じられる範囲までで大丈夫です。無理に頭が床に付くまで下げる必要はありません。

ふくらはぎリリース

膝裏〜アキレス腱にかけて、フォームローラーを転がしながら、ふくらはぎをほぐします。

休みの日は外に出るとよく歩く、仕事で外回りが多い方におすすめです。

効果

・歩き疲れの解消

・むくみの改善

手順

1、床に体育座りで座る

2 、片足の膝を伸ばして、ふくらはぎの下にフォームローラーをセットする

3 、両手を床につけて、お尻を浮かせる
※片足は膝を曲げたまま、地面につけておく

4 、3〜5cm範囲で上下にカラダをゆっくり揺らす

5 、3〜5往復したら、当てる位置を上にずらして行く

6、 膝裏まで行ったら終了

※片足が終わったら逆足も同様に行いましょう!

注意点

・痛みを感じる方は、お尻は床につけたまま行う

・ふくらはぎの真ん中よりも両サイドを入念に!

ストレッチボールを使った改善エクササイズ2選

ここからは筋膜リリースをするアイテム「ストレッチボール」を使ったエクササイズのやり方、効果を解説していきます。

広背筋リリース

腕の付け根〜脇の下〜背中全体に広がっている「広背筋」をほぐすエクササイズです。

座ったままのデスクワークや組立作業、飲食店のキッチンで30分以上同じ体勢で仕込み作業をするシェフの方などにおすすめです。

効果

・猫背改善

・腕が軽くなる

手順

1、体育座りの状態から腕の付け根付近にストレッチボールが当たるように横向きに寝転がる

2、床側の腕は斜め前に伸ばし、天井側の腕と足で身体を支える

3、身体全体を5cm幅で上下動しながらゆっくり揺らす

注意点

・腕の付け根からはじめ、最初に当てる部位は腕の付け根(二の腕付近)からはじめて、脇の下まで少しずつ動かしましょう。

・体重のかけ具合は天井側の手足で調整し、天井側の手足で床を押すようにして乗せる体重を調整するイメージです。

臀筋リリース

お尻の筋肉は我々が歩く、走る、階段を登るなど、移動する場面では必ず働いています。

お尻の筋肉が機能してくれなければ歩くだけでも身体が左右に大きく揺れてしまいます。

特に疲れやすいのは立ち仕事の方々です。

カフェや飲食店のホール、工事現場で作業をする方、アパレルやデパートの食材売り場で働く方などには特におすすめです。

効果

・腰の疲れ、ダルさが改善される

・太もも外側のハリ、疲れが軽減される

・階段や坂道が楽になる

手順

1、横向きに寝転がる

2、両手と天井側の足で身体を支える

3、ストレッチボールをお尻に当てるように乗せる

4、お尻全体を当てるように5cm幅で上下にゆっくり動かす

注意点

前後にも動かしてみましょう

お尻には「大臀筋」「中臀筋」「小臀筋」など多くの筋肉がお尻全体を覆っています。

人により凝りやすい部位も異なるので上下前後にも揺らしながらほぐしてみましょう。

筋膜リリースをするときの注意点

皮膚と筋肉に対して圧を与える筋膜リリースは多少身体にも負担がかかります。

ただ、ほぐしたい部位に当てれば良いわけではなく、適切な強度の圧を与える必要があります。

ここからはフォームローラー、ストレッチボールを扱う際の注意点をご紹介します。

少しずつ体重を乗せましょう

一気に全体重を乗せると激痛を伴う可能性があります。

最初は少しずつ体重を乗せて、痛気持ちいいと感じられる範囲で行いましょう。

出しっぱなしにせず、保管・管理をしましょう

床に放置していると誤って、踏んでしまい転倒する可能性もあります。

そのため保管場所を決めておくことをおすすめします。

また、小さなお子さんがいる場合は誤って口にする、怪我をしてしまう可能性があるので手の届かないところに保管しましょう。

広いスペースで行いましょう

家具が多いスペースだと転がっていった際に、ベッドやテーブルの下に転がってしまいます。

同居人がいる場合は、誤って踏んでしまい転倒する可能性もありますので気をつけましょう。

まとめ:カラダは軽くなる!しかし、やりすぎには要注意

フォームローラー、ストレッチボールを使うことで、凝り固まっていた部分をほぐすことはできます。

しかし、やりすぎることで仇となり、「揉み返し」になってしまっては目も当てられません。

筋肉痛のような痛みとダルさを伴ってしまいますので注意が必要です。

長くても1回15分を目安に行うようにしましょう。

正しくエクササイズを行うことができれば、

・睡眠の質が改善

・仕事効率アップ

・買い物や旅行でも疲れず、快適に過ごせるようになる

生活の充実度も大きく上がるはずです。

サイズもコンパクトなので、一家に1つあっても良いのではないでしょうか。筋膜リリースをして快適な生活を送りましょう!

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