持久力アップのために必要な栄養素は?有効なプロテイン摂取の方法と合わせて紹介

運動を行う上で必要なこととは何でしょうか?

マッサージやアイシング、適切な睡眠など答えは無数にありますが、忘れてはいけないことが1つあります。

それが、適切な栄養補給です。

運動してダメージを受けた身体を修復して強くするために効果的な食生活や、普段から取り組むべき食事法は必要不可欠ですが、その内容は案外知られていないように思えます。

そこで今回は、持久力の向上に役立つ栄養素に焦点を絞り、運動後に取りたい栄養素や普段から行うべき食事法を紹介していきます。

またそれに加えて、手軽に必要な栄養素を摂取することができるプロテインについての紹介を行い、有効活用するポイントにも触れていきます。

トレーニングの習慣に加えて取り入れていきたいことが目白押しの内容となっており、すぐに実践できることばかりです。

ランニング後の身体はどうなっているのか?

まずは、運動後の身体の状態を知ることから始めましょう。

ここでは持久系の運動の代表として、ランニングを例に挙げて説明していきます。

ランニングを行った後、体内では主に3つの現象が起きています。

1:筋肉が傷ついている

2:エネルギーが不足している

3:汗によりミネラル・ビタミンが不足している

いずれも早急な回復が求められますが、特に持久系の種目の場合には2と3を重要視する必要があるといえます。

ランニングを代表とする持久系の種目は多くのエネルギーを必要としますが、その元となるのが炭水化物(糖質)です。

炭水化物(糖質)は体内で「グリコーゲン」という形に変換されて、筋肉や肝臓で保存されます。

ランニングの後は多くの糖質が利用されているため、体内のグリコーゲンが不足している状態です。

素早く糖質を補充して、回復させるようにしましょう。

また、3のミネラルやビタミンも、糖質のエネルギー変換において重要な役割を担っています。

特に、ビタミンBは糖代謝に直接的な関わりを持つ栄養素で運動後に不足しやすいため、補充をしてあげることが重要です。

ミネラル成分では、鉄の補充が重要であるといえるでしょう。

鉄にはヘモグロビンやミオグロビンなどの機能鉄と、フェリチンなどの貯蔵鉄の2種類があります。

機能鉄の役割は筋肉や血液中に酸素を運ぶいわば貨物車のような役割で、それに対して貯蔵鉄は加工用の材料のように血液中に漂っているものだと考えるとイメージがつきやすいです。

どちらも持久力を占う上では非常に重要ですが、トレーニングを続けていくと、特に機能鉄であるヘモグロビンの不足に陥りやすいといわれています。

多くの長距離ランナーが貧血によりパフォーマンスを落としてしまうのは、陸上競技の世界で慣例ともなっており、対策が必要であるといえるでしょう。

間食もOK!正しい栄養摂取でエネルギーを補給!

ここからは、日常的に持久系の運動種目に取り組んでいる人が実践したい食生活を提唱していきます。

みなさんは、テレビや雑誌などで次のような言葉を目にしたことがありますか?

「痩せたいならご飯を食べない!本当に効果のある糖質抜きダイエット!」

体重の気になる女子学生やOLさんが好みそうな見出しですね。

確かに、糖質を抜けば体重はみるみる落ちていき、効果を実感することができます。

しかし、持久系の種目に取り組むのであれば、体重を減らす目的で糖質を抜くのは言語道断、ご法度です。

それどころか、糖質を抜いてしまうと、様々な異変が私たちの身体に表れてしまいます。

エネルギーの源「糖質」の重要性

持久系種目に取り組む人ならば、何よりも糖質の摂取を重視する必要があります。

先ほども述べましたが、糖質は体内で「グリコーゲン」という形で貯蔵をされており、運動を行うとエネルギーとして利用されます。

これは、グリコーゲンが最も利用しやすいエネルギー源であるからです。

タンパク質や脂質といった他の三大栄養素と呼ばれるものもエネルギーとなりますが、運動開始時には一番最初に糖質がエネルギーを生み出す材料として働きます。

そのため、十分な糖質を摂取して体内にグリコーゲンとして保存しておく必要があるのです。

一般的に、体重50kgの人なら1日で最低350gの糖質が必要であると言われており、食事として摂取する総エネルギーが2500kcalなら、その55%を糖質で摂取するのが目安だと言われています。

ご飯を毎食茶碗1杯分食べるなら、350gの糖質は3回の食事で補うことができるので、糖質の補充はそんなに難しいことではありません。

しかし、実際には運動によって1日2500kcal以上のカロリーを消費する場合も多いことが考えられます。

その場合は、3回の食事だけではグリコーゲンの不足が生じる場合があるため、3回の食事で摂取するだけではなくて、間食を上手に利用するのが効果的です。

コーンフレークやあんまんなどは、少ない量でも糖質を多く含んでいるため、運動後のエネルギー補給にはもってこいだといえるでしょう。

縁の下の力持ち「脂質」

悪者扱いされることが多い脂質ですが、少なければよいというわけではありません。

持久系の種目では特に毛嫌いされがちですが、適度な脂質は私たちの運動をより良いものにするためには必要不可欠です。

脂質の大きな特性として、糖質やたんぱく質の2倍のエネルギーを持っていることが挙げられます。

そして、有酸素系のエネルギー産生機構においては脂質がエネルギー代謝に関わるため、糖質とプラスしてより多くのエネルギーを生み出すことに貢献しているのです。

また、代謝に関係していながらも体内には微量しかないビタミンB₁の節約にも貢献しています。

それだけではありません。

ランニングなどの長時間の運動では、同じ動作の繰り返しで体内も振動を受けて、組織や臓器も動きます。

組織や臓器は膜に囲まれて守られていますが、その膜と臓器の間に脂質は存在しており、動きを滑らかにしているのです。

こうすることで、激しい運動を行った際も、体内の臓器がダメージを受けることを防いでくれています。

ただ、みなさんご存知の通り過剰に摂取するとパフォーマンスに悪影響を与えるものでもあります。

理想的なのは1日の総エネルギー摂取量の20%~30%を脂質で摂取することだと言われているため、カロリー計算を行う際の目安にしてみましょう。

筋肉の材料「タンパク質」

タンパク質は、多数のアミノ酸がペプチド結合して構成されている高分子化合物です。

筋肉を形作っている張本人であり、アクチンやミオシンといった筋肉の主成分になるのはもちろんのこと、骨と骨の結合部になったり、腱を構成するコラーゲンや靭帯を構成するエラスチンもタンパク質の一種です。

運動に関わる身体の部位の大部分はタンパク質が元となっているため、日常的に摂取していくことで身体を強くしていく必要があるでしょう。

そこで気を付けたいのが、必須アミノ酸をバランスよく摂取していくことです。

アミノ酸にはバリンやロイシンなどの必須アミノ酸と、グリシンやグルタミン酸といった非必須アミノ酸の2種類がありますが、体内で合成できる非必須アミノ酸に対して、必須アミノ酸は体内で合成できないため、必ず食事から摂取する必要があります。

そして、体内のタンパク質を合成するためには、必須アミノ酸がすべて十分に揃っていることが重要になるのです。

これは複数の板でできた桶をイメージすると分かりやすいのですが、桶を構成する板の高さが1つでも低いと、そこから水が流れ出てしまうように、必須アミノ酸も1つの量が少なければ、他の必須アミノ酸から得られる栄養価も少なくなってしまいます。

これがタンパク質を摂取する際の難しい所で、食事を管理する際のネックとなる部分でもあります。

そこでおすすめしたいのが、タンパク質摂取の強い味方、プロテインなのです。

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トレーニングにプラス!プロテイン入門

これから説明を行っていくプロテインとは、市販されているプロテインパウダーのことを指します。

そもそもこのプロテインパウダー(以下プロテイン)は、一般人よりもより多くのタンパク質を必要とするアスリートを対象として開発されたため、栄養価はかなり高くなっています。

ウエイトトレーニングを行っている人が筋肥大を目的として摂取しているイメージが強いですが、効果はそれだけではありません。

持久系の種目に取り組む人も、プロテインを摂取することで恩恵を受けることができるのです。

そのためにも、プロテインの種類とその特性、そして摂取するタイミングを正しく知りましょう。

①ホエイプロテイン

ホエイプロテインは、牛乳由来のタンパク質で、乳清タンパク質ともいいます。

乳タンパク質の20%だけに含まれる貴重な成分で、吸収が速いため体内での利用効率に優れており、ミネラルや水溶性ビタミンを多く含んでいるのが特徴です。

吸収が速いということもあり、強靭な肉体を必要とするラグビーやアメフトなどのコンタクトスポーツで多く用いられていますが、これに加えて疲労回復にも積極的に利用できるというメリットがあります。

マラソン練習で週に70km以上走るなど激しいトレーニングを行っているランナーなどは、特に使用したいプロテインです。

必須アミノ酸が十分に含まれているため、良質なタンパク質を素早く摂取することができます。

しかし、吸収が早い分、過剰摂取をすると体脂肪として体内に蓄積されやすい欠点もあります。

記載されている適正摂取量は必ず守るように心がけましょう。

店頭では「リカバリープロテイン」という名で販売されていることもあり、よく見かけるプロテインでもあります。

②ガセインプロテイン

ホエイプロテインと同じく、牛乳由来のタンパク質です。

同じ種類のように思えますが、ホエイプロテインが素早く体内に吸収されるのに対して、ガセインプロテインはゆっくりと体内に吸収されていきます。

しかし、決して悪いことではありません。

体内への吸収がゆっくりであるということは、長時間血中のアミノ酸量が高い状態が続くということでもあり、満腹感の持続を促してくれます。

また、血中に長く留まるということもあり、就寝前に摂取して寝ている間に筋肉を回復するという使用法もされています。

ダイエット時にも十分なタンパク質を摂取したい方には、おすすめのプロテインだといえるでしょう。

欠点としては、水に溶けにくく、飲みにくいことが挙げられます。

そのため、市販されているものはホエイプロテインとの混合品であることが多いので、記載されている含有量を参考にしながら摂取すると良いでしょう。

③ソイプロテイン

ホエイやガセインとは異なり、大豆が由来のタンパク質です。

吸収速度は、ガセインプロテインと同じくゆっくりであり、満腹感の持続効果を期待できます。

ソイプロテインの大きな特徴は、代謝を促進して脂肪燃焼効果を高める働きが高いことです。

ランニングなどの有酸素運動に取り組む場合は、ソイプロテインを摂取してから行うことで、運動によって得られる効果の増大を期待できます。

また、抗酸化作用によって皮膚が美しい状態に保たれたり、ホルモンバランスを整える作用があったりと、健康面での貢献も期待できるプロテインでもあります。

欠点としては、粉っぽい触感で飲みにくいことが挙げられます。

また、ソイプロテインに含まれている「イソブラボン」は、過剰摂取をすると女性ホルモンのバランスが崩れて、乳がんの危険性や胃腸の状態が悪くなるなどの悪影響が現れるため、過度の摂取は控えましょう。

適切な量の摂取を行えばホルモンバランスを整える効果があるため、健康的な生活を送りたい方におすすめできるプロテインです。

プロテイン摂取の適切なタイミングは?

では、これらのプロテインの効果を最大限発揮するのに最適なタイミングはいつなのでしょうか?

推奨されるのは、

①トレーニング後30分以内

②間食(トレーニング開始1時間前)

③就寝前

の3つの時間帯です。

①のトレーニング後30分以内はゴールデンタイムとも呼ばれており、筋肉が傷ついて一刻も早い修復を必要としている時間帯です。

このタイミングでは、吸収の速いホエイプロテインの摂取が必要となります。

これにより、筋肉の発達を促すことができるのです。

②の間食(トレーニング1時間前)と③の就寝前は、プロテインを食事にプラスした補助的栄養食品として利用する場合にもおすすめしたい時間帯です。

一般人は1kgあたり1gのタンパク質が必要だとされていますが、日常的に運動に取り組む人の場合は1kgあたり1.5~2gのタンパク質が必要だと言われています。

これを普段の食事から摂取するのは、摂取カロリーの面から考えても至難の業です。

そこで、追加でタンパク質を補うために、吸収の遅いガセインプロテインやソイプロテインを摂取して、満腹感を保ちつつも栄養補給を行っていきましょう。

仮に満足な食事が摂れない場合も、最低限のタンパク質は確保することができます。

こんな人は飲むべきではない!

様々な恩恵を得られるプロテインですが、むやみやたらに飲めばいいわけでもありません。

そもそもは補助的な機能を持った食品ですので、1日の食事の中で十分な量のタンパク質を摂取できている人は、プロテインを飲む必要性は皆無です。

過剰な摂取はかえって脂肪を増やしてしまうだけですので、一度自分の食事を分析して、プロテインを利用するか判断するべきでしょう。

また、日頃の運動強度が軽度の方も、プロテイン摂取での過剰なタンパク質の摂取に繋がりやすいため、おすすめはできません。

これに加えて、金銭的な面も考慮すべきポイントです。

市販のプロテインは安いものでも1袋2000円程度はするものであり、継続して利用するためにはそれなりの値段がかかります。

学生の方などは、自らの経済事情も考慮の上で、継続して利用できるのであればトレーニングに活かすような形をとりましょう。

短期的な利用だと効果も半減してしまいますので、計画性を持って購入を行いましょう。

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食事が栄養補給の基本!

今回は、持久力の向上に役立つ食事や栄養素と、タンパク質の摂取にもってこいのプロテインについての解説を行ってきました。

栄養素が重要ということもあり、サプリメントなどの成分に目が行きがちですが、大切なのは食事から基本となる栄養素は摂取すること。

食事の楽しさや美味しさが疲れを忘れさせてくれることもありますよね?

サプリメントやプロテインは補助的な機能を持つものに過ぎず、これらに頼っていてはパフォーマンスを低下させることにも繋がってしまいます。

正しい知識を持ち、より一層トレーニングを有意義なものにしていきましょう!

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