ランニング初心者の心得とは?楽しく走り続けるためのポイントを紹介

近年のランニングブームは、皆さんご存知の通りでしょう。

地方でも数多くのマラソン大会が開催されており、健康づくりのためにランニングに挑戦する人も増えてきています。

しかし、ランニングを始めてみたのはいいものの、長続きせずに三日坊主で終わったしまった人も大勢いるのではないのでしょうか?

有益なトレーニングであるのにも関わらず、絶好の機会を逃してしまうのはもったいないことです。

そこで今回は、ランニングの初心者が無理せずに正しいトレーニングを行うためのポイントを解説していきます。

また、ランニングを始めるにあたっての正しい靴選や栄養摂取にも触れて、より効果の高い取り組み方に迫ります。

軽視してはいけない「シューズ選び」

まず最初に行わなくてはいけないこと、それは正しいシューズ選びです。

様々なスポーツメーカーが売り出しているランニングシューズは実に多彩な特性を持っており、ランニングの目的やレベルに応じて様々な形状を備えています。

初心者にとっては、この多様さがネックとなってしまうでしょう。

デザインだけを見て選んだり、とにかく安い値段のものを優先したりしてシューズの機能性を無視してしまっては、継続するどころか、開始早々に怪我をするリスクも高まってしまうのです。

シューズを選ぶ際には、機能性を最優先し、自分の脚にフィットするものを選ぶようにしましょう。

では、繰り返し述べている初心者に合った機能性を持つシューズとはどのような特徴なのでしょうか?

①クッション性を備えている

初心者がランニングを始めたときに最も多いのが、膝の故障です。

これは、走る動作を行う場合には、片足で接地した際に体重の約3倍の負荷が接地足にかかることが関係しています。

熟練者になると効率的で身体への負荷がかかりにくいフォームを会得しており、うまく力を分散することができますが、初心者の場合は身についていない場合が多いため、力が一ヵ所に集中してしまう傾向があるのです。

肥満の方がランニングを始めた場合には、特に顕著に膝への負担が大きくなってしまい、致命的な怪我に繋がる可能性も少なくありません。

そこで、少しでも接地での衝撃を吸収するために、厚底でクッション性の高いシューズを選ぶようにしましょう。

シューズのクッション性を利用して怪我を予防しつつ、長い距離を走っていく中で、自然と負荷を分散させる走りが身につき、さらに怪我をしにくい効率的なランニングフォームを習得することができるのです。

また、こういったクッション性に優れたシューズには、少し重いと感じるような重量感のあるシューズが多いです。

最初のうちは重量感から違和感があるかもしれませんが、その分安定性が高く、走動作の際の左右のブレを抑えてくれる働きがあります。

軽めのシューズでスピードを上げたいと思う方も多いですが、まずは安定性を重視しましょう。

②足のタイプに合っている

一般的に、足の形は次の3つに分類されるといわれています。

①エジプト型・・・親指が最も長く、小指にかけて指の長さが短くなっている。

②ギリシャ型・・・親指よりも人差し指が長く、小指にかけて短くなっていく。

③スクエア型・・・5本の指の長さがほぼ同じ。

日本人の約7割がエジプト型と言われており、日本のシューズメーカーもエジプト型の足タイプに合わせたデザインのシューズを多く売り出しています。

そこで気をつけなくてはならないのが、ギリシャ型とスクエア型の足タイプの人です。

ギリシャ型の足タイプの持つ人の場合は、人差し指が靴に当たり窮屈に感じる恐れがあるため、つま先が細くなっている形状のシューズがおすすめです。

また、スクエア型の足タイプの人は、つま先部分が横広く横幅の部分で窮屈に感じることが多いため、ワイドタイプのようなゆったりとしたシューズを選ぶようにしましょう。

③足のサイズに合っている

自分の足のサイズを正しく知ることができていますか?

実際のところ、きちんとした値でサイズを知っている人は案外少ないのではないでしょうか?

何となく自分の感覚でサイズを選んでいたのであれば、まずは自分の正確な足のサイズを測ることから始めましょう。

スポーツ店でシューズを購入する際は、スタッフが専用の器具で測定を行ってくれるので、手軽に自分の足のサイズを知ることができます。

そして、サイズが分かったらその値より1.5~2.0cm大きいシューズを試し履きしてみましょう。

基本的には丁度良いゆとりを持って履くことができると思いますが、人によっては甲の部分が窮屈に感じたり、土踏まずの部分(アーチ)が痛んだりといったサイズだけでは測れない気づきがあります。

その場合は、ワンサイズ大きなものを履いたり、シューズの細かい説明部分に目を通し、修正を行いましょう。

試し履きを必ず行って、自分の足に合うかどうかはきちんと見極めるのは、ランナーとしての基本です。

また足のサイズ測定や試し履きを行う際には、できるだけ午後に行ってから購入を検討するようにしましょう。

というのも、人間の足は朝と午後で0.5~1.0cmもサイズが異なるからです。

その理由としては、体重がかかってアーチ部分がたるみ足裏が広がってしまうことや、立位状態が続くと血液が足へと降りてきてうっ血してしまうことが挙げられます。

足のサイズが大きくなる午後に購入することで、窮屈な思いをしなくてすむようになるのです。

オーバーワークに要注意!

自分に合ったシューズを選び終えたら、いよいよランニングを開始していきましょう。

気分も高ぶって、やる気満々で走り出していきたいところですが、その前に!

長期的な目線で考えた練習メニューを立てることが必要です。

その日だけ頑張るのであれば毎日一生懸命走れば済むことですが、ランニングは継続してこそ効果を発揮します。

また、ランニングを継続して行う場合は、1回の強度を落としても十分な体力向上や脂肪燃焼効果を期待できるので、それこそオーバーワークはもったいないといえるでしょう。

ダイエットには短時間でも有効

42カ月間の早朝ランニングを継続して行っている人の要因と効果に関する研究では、ランニング開始時は走った距離にこだわらず、長いスパンで余裕を持った強度と気持ちで取り組むことが、最適なランニングに貢献していることを明らかにしています。

この結果からも分かるように、始めてすぐは10分からでも良いので、できる範囲での時間設定を行いましょう。

そして、ランニングを継続する中で徐々に走ることに慣れてきたら、連続して20分走ることを目標にするのがおすすめです。

その理由は、20分を境に、脂肪のエネルギー消費の割合が糖を上回り始めることが挙げられます。

このポイントを過ぎると脂肪が燃えやすくなり、よりダイエット効果も高まるので、20分は1つの指標になるといえます。

ランニングでの脂肪燃焼については、20分を超えないと脂肪が燃え始めないという誤った情報が広く出回っていますが、決してそのようなことはありません。

走り始めてすぐから脂肪の燃焼は始まるので、ランニングが20分に満たない段階でもダイエット効果はあるのです。

自覚的運動強度で強度を調整

オーバーワークの防止のためには、正しい強度でランニングを行っていく必要があります。

その際に有効なのが、「自覚的運動強度(RPE)」です。

これは、運動時の主観的負担度を数字で表したもので、Borg Scaleと呼ばれる指標が広く知られています。

 

☆自覚的運動強度の指標

Borg Scale New Borg Scale
(オリジナル)
20
19 very,very hard 非常にきつい
18 maximal
17 very hard かなりきつい 10 very,very strong
16 9
15 hard きつい 8
14 7 very strong
13 somewhat hard ややきつい 6
12 5 strong
11 fairly light 楽である 4 somewhat strong
10 3 moderate
9 very light かなり楽である 2 weak
8 1 very weak
7 very,very light 非常に楽である 0.5 very,very weak
6 0 nothing at all

Borg Scaleは、数字を10倍するとほぼ心拍数になるように工夫されています。

また、Borg Scaleに改良が加えられたNew Borg Scaleは、数字を10倍するとその運動が自分の持っている能力の何%程度かを示すように設定されています。

これらの指標は、呼気ガスなどの科学的な測定を行って適切な運動強度を設定することができない一般の人々向けに作られたものです。

そのため、心拍数や自覚的なきつさから運動強度の設定ができ、手軽に負荷を調節するにはもってこいの指標なのです。

 

では、私たちが毎日取り組むべき運動強度は、どの値なのでしょうか?

ダイエットが目的の場合、Borg Scaleで12~14、New Borg Scaleで5~7が最も効果的だと言われています。

体感としては、きつすぎず、かといって楽すぎない丁度良い強度だと言えるでしょう。

この強度でのランニングを1週間に3~4回、慣れてきたら5~6回継続して行っていけば、かなりの脂肪燃焼効果が期待できます。

心拍数だと120~140が目安となるので、ランニング終了後に測定する習慣をつけて、さらに実のあるトレーニングにしていきましょう。

心拍数の測り方

①ランニング終了後、立ち止まって立位の姿勢を保つ。

②人差し指、中指、薬指を手首の橈骨側(親指側)に軽く添えて、橈骨動脈を探す。

※強く圧迫すると、指先にある動脈を橈骨動脈と間違えてしまうため、軽く当てることが大切!

③脈の拍動を確認したら、10秒間測定を行い、測定結果を10倍して心拍数を出す。

※60秒間測定を行うと、測定中に心拍数が下がっていくため、正確な運動強度の算出に向いていない

栄養補給も大切なトレーニング!

ランニング初心者が最も信じやすい誤った知識。

それは、「ランニング後に何も食べなければ痩せる!」という説です。

確かに、走って消費されたカロリーを摂取しなければ体重が落ちていくのは、当たり前のことでしょう。

しかし、正しいダイエットをランニングで行っていきたいのであれば、この説を信じないことが得策です。

短期的に見ると、食事量を大幅に減らせば確実に体重は落ちていきますが、これは筋肉量の減少によるものです。

筋肉量が減ると基礎代謝が減少するため、1回の運動で消費できるカロリーが減ることになります。

つまり、筋肉量を減らす誤った痩せ方をすると、ランニングの恩恵を逃がしてしまうもったいない結果へと繋がってしまうのです。

ランニングを始めてすぐは、食事量を極端に減らさなくても、脂肪が燃えて勝手に痩せていきます。

体重を落とすことではなく、痩せやすい身体を作ることを目的として、ランニングに励むようにしましょう。

ゴールデンタイムに素早い回復!

運動終了後は筋繊維がダメージを受けたり、筋肉中のグリコーゲンが不足していたりといった疲労状態が生まれます。

そのような状態が生まれると、人間の身体は素早く元の状態に修復しようとする特性を持っています。

運動終了後のこのような身体の働きに合わせて適切な食事を摂取することで、回復の効率を上げて、ランニングから得られる効果を上げることに繋げることができるのです。

運動後30分は特に身体の回復の働きが高まっているため、ゴールデンタイムとも言われています。

このタイミングで、不足したグリコーゲンを補うために糖質を摂取するようにしましょう。

食べ物の種類としては、GI値(血糖上昇反応指数、食品の消化吸収速度と体内での利用効率の指標)が高い、食パンやコーンフレーク、せんべいなどがおすすめです。

また、ラットを用いた研究では、運動後に糖質だけを摂取するよりも、糖質に加えてクエン酸を一緒に摂取するとより筋肉と肝臓のグルコースの回復が早いことが明らかにされています。

クエン酸は梅干しに多く含まれているので、上記の食べ物と一緒に摂取するとさらに回復効率が上がります。

サプリメントを利用してクエン酸を摂取するのも良いでしょう。

素早い回復を心がけるのも、大切なトレーニングの一部であることを頭に入れておくのが大切です。

 

心と体に余裕を持つ!

今回は、初心者がランニングを行う際の注意点やポイントについての解説を行ってきました。

何もしてこなかった人がいきなり走り始めるケースも多いため、最初は自分の思うようにいかないことがほとんどです。

しかし、目の前の結果だけに捕らわれてはいけません。

肩の力を抜いて、ランニングを楽しむことから始めていきましょう。

走ることの楽しさに気づいた時が、あなたが生まれ変わる時なのです。

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