マラソンでの完走・記録向上を目指すトレーニングプログラムを紹介していくシリーズ。
第2回は、基礎的なスタミナを養成していく「走り込み期」についてです。
今回は、目的の違いに応じて走り込み期を2つのセクション、前半と後半に分けて解説をしていきます。
前半の目標は、フルマラソンの半分の距離である20km、後半では30kmを走れるようになることが目標です。
気持ちを高めて、練習の準備を始めましょう!
第1回、「準備期」についてはこちら
「走り込み期~前半~」の心得
このセクションから、いよいよマラソンに向けての本格的な練習が始まります。
おおまかな目的は、先ほども述べたように「基礎的なスタミナの養成」です。
この目的を達成するにあたっていくつか整理しておきたいことがあるので、まずはそこから始めます。
長い距離に慣れる
20kmを目指して練習していく期間であり、準備期から移行してすぐは、精神的な負担が大きくなりやすい傾向が顕著に表れます。
運動時間も増えて、最初の内は苦戦を強いられるでしょう。
しかし、準備期で基礎的な練習への備えは十分に行われているため、比較的短時間で対応することが可能です。
いきなり20kmを連続で走るのは難しいですが、1日の練習を2回に分けてクリアするなどして、早い段階で一度20kmという距離を体験しておきましょう。
そして、その時の感覚を元に、一度に走る距離を伸ばしていけるようなアプローチを考えていきます。
疲れにくい身体を作る
マラソンに向けて練習が進んでいく中で、徐々に質の高い練習が増えて、身体への負荷も高くなります。
そのため、練習を継続していくためには、素早く疲労から回復するシステムを構築することも非常に重要です。
この「回復力」は走り込み期~前半~の練習をこなしていく中で身につきやすいと考えられています。
長い距離を走っていく中で、身体の末端を走る毛細血管まで血液が運ばれて太くなり、栄養が身体の隅々まで行き届くようになるのです。
練習で養える能力であることからも、いかにこの期間が重要であるかが分かりますね!
スピード持久力の向上について
基本的には20kmを目指して長い距離のjogをメインで行いますが、練習の中にスピード持久力を高めるメニューも少しずつ取り入れていきます。
しかし、この次のセクションである「走り込み期~後半~」に向けての意味合いが強く、まだレースを見据えた質の高さを求める段階ではありません。
1週間に1~2回程度、余裕があれば取り組んでみる程度の見込みで十分です。
具体的なメニューに関しては、後に解説を行っていきます。
ペース感覚を養う
20km完走を目指すにあたっては、一定のペースで走りきることを目標にしましょう。
時計を見なくても、自分が大体どのくらいのペースで走っているのかを把握できる能力を高めることが、エネルギーロスの軽減にもつながります。
そして、ペース感覚を養うためには、一定のペースを保って走ることがもっとも効果的です。
最初は時計を見ながら調整をして、慣れてきたら自分の感覚を頼りにjogを行ってみましょう!
取り組みたい練習法!
さて、ここからは具体的な練習について考えていきましょう。
ベースを形作るのは10km~20kmのjogですが、その間に効果的なメニューを組み合わせていく必要があります。
準備期よりもバリエーションを増やして、練習がマンネリ化しないように工夫していきましょう。
今回は、jogの他にプラスして取り組みたい練習法をいくつかご紹介します。
〇動き作り
準備期で繰り返し行った正しいフォーム獲得の取り組みは、継続的に行っていくことで調子の安定につながります。
本練習に入る前には、走る際に意識する動きを確認するためのドリルを入れていきましょう。
上の動画は、ゆっくりとした動作の動き作りとなっています。
慣れてきたら、素早い動きへと切り替えて走りの感覚に近づけていきましょう。
動きを速くする際は、骨盤の前傾を保てているか、前に進む際の重心移動はスムーズに行えているかなど、細部にまで意識を向けます。
ビデオや鏡でチェックして、客観的に自分のフォームを見つめてみるのも有効な手段です。
〇LSD(Long Slow Distance)
とにかくゆっくりと長い距離を走るトレーニングメニューです。
マラソンに必要な基礎持久力の強化や、長い距離への不安感を取り除くために取り組みます。
スピードはjogよりも遅く、走りながらも隣の人と会話ができる程度で十分です。
jogで走る距離を伸ばす前に、LSDに取り組んだ後にスピードを上げるような形を取ることで、抵抗が軽減されます。
また、有酸素系の代謝機構に刺激を与えるため、脂肪の燃焼にも非常に効果の大きいトレーニングであり、ランナーに適した脚作りにも効果があります。
その他にも、怪我の予防や疲労回復にも効果がある非常に重要なトレーニングですので、ペースが遅いからと軽視せずにじっくりと取り組みましょう。
〇ビルドアップ走
ビルドアップ走は、段階的にペースアップしていくトレーニングです。
3~4段階ペースアップするのが一般的ですが、この時期の練習では1~2段階のペースアップでも良いでしょう。
この練習の目的は、ペースの上げ方を習得することです。
レースになると、周りの流れに乗ってペースを上げる場面が出てきますが、上手に対処できないとリズムを乱してしまい置いていかれます。
一気にペースを上げないこと、フォームを大きく変えないことも非常に重要です。
一気にペースを上げると身体への負担が大きいため、徐々にペースを上げていきましょう。
フォームについても、徐々にペースアップすることで大幅な乱れを防ぐことができるので、無理やり身体を動かさないように注意します。
足への負担を減らすために、ストライド(歩幅)を広げすぎず、ピッチ数を上げることで対応するテクニックを身につけましょう。
〇クロスカントリ―
自然の地形に合わせて起伏のあるコースを走るトレーニングです。
心肺機能や筋力の強化、バランス能力の向上など、そのメリットは計り知れません。
実際、箱根駅伝で上位に進出する強豪校も、大学の敷地内にクロスカントリ―コースを設置するなどトップレベルの選手たちも取り組んでいます。
普段とは違った景色を走り、気分転換にも有効なトレーニングです。
しかし、注意点もいくつかあります。
身体への負荷が大きいトレーニングでもありますので、コンディションが思わしくない場合は実施を見送りましょう。
加えて、現実的には都心部でこのようなコースを見つけるのは容易ではありません。
わざわざ遠出をしてまで行う必要はありませんが、近所に取り組める場所があればぜひ取り入れてみましょう!
〇坂道ダッシュ
スピード持久力の向上を目的としたトレーニングです。
クロスカントリーと同じく、自然と高い負荷を身体にかけることができるので、心肺機能や筋力の強化に適しています。
距離としては、100m~150mぐらいが目安で、傾斜は10度(100mの間に10m登る)付近がもっとも効果的だと言われています。
走る際は顎が上がり過ぎないよう気をつけて、しっかりと地面を押していく感覚を大切にしましょう。
このトレーニングも身体への負荷が大きいため、体調が優れない日は避けるようにします。
特に、下肢の筋肉が痛む場合は負荷が高すぎるサインであるため、すぐに中止してjogに切り替えましょう。
適切な栄養摂取を知る!
準備期ではランナーらしい食生活の基本を学びましたが、走り込み期~前半~ではもう一段階レベルを上げて、強い身体を手に入れるための食生活を学びましょう。
健康的な身体を作るための食生活を習慣化することが、質の良いトレーニングを可能にします。
練習内容・強度によっても重要視すべき栄養素が変わってきますので、まずは基本となる5大栄養素の特性を知りましょう。
①炭水化物
ご存知、エネルギー源として働く栄養素です。
これを抜くことは、ランナーとしての能力向上を放棄することと同義と言えるぐらいナンセンスな行為なので、いかなる場面でも摂取するようにしましょう。
練習量が増えるこの時期は、普段から摂取量を少し増やすなどして、エネルギー源である体内のグリコーゲンが枯渇しないように気をつけます。
ご飯やパン、麺類を主食に据えましょう。
②タンパク質
筋肉や骨、血液、細胞を作るために必要な栄養素です。
身体を形作る栄養素であるため、不足すると疲労も溜まっていきます。
また、体内に蓄積することができないため、毎日必ず摂取するようにしましょう。
肉や魚、大豆、豆腐などに多く含まれており、ご飯のおかずにもぴったりですね!
③脂肪
一見無駄なように思える脂肪ですが、実は重要な役割も果たしています。
もちろん、過度な摂取は肥満の元となり良くありませんが、不足すると体内の免疫機構が弱まり、体調を崩しやすくなります。
長距離を走った後は、「オープンウィンドウ」と呼ばれる免疫が一時的に弱まる反応が起こるため、その影響を最小限で抑えるためにもバターやゴマ、肉の脂身などから適量を摂取しましょう。
また、炭水化物に次ぐエネルギー源にもなるため、20km走に取りくむ前には多めに摂取するのも有効です。
④ミネラル
ミネラルはカルシウムや鉄などを指し、血液や骨の材料となる成分です。
タンパク質同様、体内に貯蔵することができないため、毎日意識して摂取する必要があります。
日本人はミネラルの摂取が不足していると言われており、特に女性に貧血が多いのは鉄分不足が大きく関係しています。
ひじきやほうれん草、納豆などを普段の食事にプラスして、間食で牛乳や小魚を摂取してこまめに補いましょう。
⑤ビタミン
炭水化物によって得たブドウ糖をエネルギーに変換する役割を担うのがビタミンです。
適正摂取量は微量ですが、体内環境の調節に大きな役割を果たしているため、疎かにしてはいけません。
特に、水溶性のビタミンであるビタミンBやCは、尿や汗によって体外に排出されていくので、毎日こまめに摂取しましょう。
レモンやミカンといったフルーツ、カボチャやニンジンにも多く含まれているので、毎日の食事にプラスしていくのが理想です。
場面ごとに適した食事
練習の前後、トレーニングの種類によっても食事の内容は変化させていく必要があります。
練習前は、消化が良くエネルギー源となるもの、すなわちご飯やパンなどの炭水化物を進んで摂取するのがおすすめです。
食物繊維を多く含んだものは、お腹に残って腹痛の原因にもなりますので、走る前にはなるべく控えましょう。
反対に、練習後は筋肉をはじめとした身体の疲労回復が目的となります。
肉や魚はもちろんのこと、柑橘系のフルーツなどでタンパク質やミネラルを十分に補給しましょう。
特に、スピード系トレーニングや補強トレーニングを行った後は筋肉がダメージを受けているため、成長を促すために30分以内に素早くタンパク質を摂取します。
運動時間が長い場合には、炭水化物も同時に補給すると、さらに回復効果が高まるでしょう。
毎日のトレーニングと合わせて以上のことを実践できれば、トレーニング効果も格段に高まるので、早い段階で習慣化するのが得策です。
また、サプリメントも有効ですが、基本的には普段の食事から栄養素を摂取して、サプリメントはあくまで補助的に用いましょう。
走り込み期~後半~
ここからは走り込み期の後半、ペースを上げて走りこんでいく期間の解説を進めていきます。
このセクションに入ると、より実践的なメニューに取り組んでいくことになり、量・質共に最も高い練習に取り組むことになります。
大会での結果を大きく左右する重要な練習ばかりですので、要点を整理して自分の中に落としこみましょう。
目標は、30kmを走れるようになることです!
スタミナ育成を終わらせる!
マラソン当日のタイムに大きく影響してくるのが、走り込み期~後半~の練習です。
この期間では、次の2つのことを目標としましょう。
①余裕を持って30kmを走れるようになる
②レースペースを覚える
①に関しては、どのレベルのランナーも必須です。
いきなり30kmを走る必要はありませんが、20kmから段階を踏んで、ある程度の期間を取ってじっくりスタミナをつけていくイメージを持ちましょう。
②については、サブ4やサブ3を目指すランナーが特に取り組むべきポイントです。
この目標を達成するためには、普段からレースペースで10~15kmを走る練習を定期的に行うようにしましょう。
下に、目標タイム別の1kmのラップタイムを載せていますので、参考にしてみてください。
レベル別レースペース表
1km | 5km | 10km | 20km | 30km | ゴール | |
完走目標 | 8:00~8:30 | 40:00~42:30 | 1:20:00~1:25:00 | 2:40:00~2:50:00 | 4:00:00~4:15:00 | 5:37:34~5:58:39 |
ビギナー | 6:30~7:00 | 32:30~35:00 | 1:05:00~1:10:00 | 2:10:00~2:20:00 | 3:15:00~3:30:00 | 4:34:16~4:55:22 |
サブ4 | 5:30~5:40 | 27:30~28:20 | 55:00~56:40 | 1:50:00~1:53:20 | 2:45:00~2:50:00 | 3:52:04~3:59:06 |
サブ3 | 4:10~4:15 | 20:50~21:15 | 41:40~42:30 | 1:23:20~1:25:00 | 2:05:00~2:07:30 | 2:55:49~2:59:20 |
このペースを意識して、週に1~2回、このペースで走りましょう。
つなぎのjogは、もっとゆっくりとしたペースで、疲労を抜く意識を持ちます。
取り組みたい練習法!
次に具体的な練習方法と目的を考えていきましょう。
jogは基本なので割愛しますが、他に取り組むべき練習は、ペース走、ビルドアップ走、インターバル走の3つです。
ペース走
一定のペースで一定の距離を走るトレーニングで、週に1回取り組みます。
ペース感を養うのが主な目的で、10km~15kmを基本としましょう。
それに加えて、本番までに少なくとも一度は30km走も入れておきます。
30km以上は身体への負担が大きくなりすぎるので、取り組む際は注意が必要です。
慣れるまではペースを安定させるのに苦労すると思いますが、そこで気持ちを切らしてはいけません。
一定のペースを守り走ることでスタミナを温存させることができるので、必ず身につけたいスキルです。
ビルドアップ走
走り込み期~前半~でも紹介したビルドアップ走。
このセクションではさらにレベルを上げて、2~4段階のペースアップを取り入れてみましょう。
最初は普段のjogのペースから始めて、最後はマラソンのレースペースより少し速いペースまで上げて終わります。
こうすることで、幅広い刺激を身体に入れることができ、追い風や向かい風、上りや下りといった環境によるペース変化にも対応しやすくなるのです。
これもペース走と同じく、10km~15kmを基本として、週に1回は取り組みましょう。
ペース設定が速すぎると後半に失速してしまうので、30kmなど長い距離に取り組む際は、普段のjogより遅いペースからスタートするのもOKです。
インターバル走
疾走期と緩走期を繰り返し行いスピード持久力や心肺機能を鍛える、負荷の高いトレーニングです。
走り込み期~前半~で取り組んだ坂道ダッシュの延長線上として捉えましょう。
疾走期の距離としては、まずは400mを目標にして、レベルが上がれば1,000mを取り入れていきます。
全力を使い果たすのではなく、80%ぐらいの力で気持ちよく走ることがポイントです。
緩走期は、400mで行う場合は200m、1,000mで行う場合は400mが目安で、しっかりと呼吸を整えることを意識しましょう。
本数設定も重要で、400mの場合は6~12本、1,000mの場合は3~5本の間が目安となります。
本数が増えるほど身体への負荷が高くなり得られる効果も大きくなりますが、同時に怪我のリスクも大きくなるので、注意が必要です。
ビギナーレベル、サブ4レベルでは、1カ月に1回ほど行うことができれば十分でしょう。
サブ3を目指すのであれば、2週間に1回、可能であれば週に1回取り入れると、格段にスピードが上がります。
レベル別トレーニングメニュー
走り込み期~後半~は、レベル別でメニューの組み合わせ、強度が大きく変わってきます。
そこで、具体的なメニュー案をレベル別で整理しました。
練習メニューで戸惑っている方は、以下に挙げるメニューを参考にして取り組んでみてはいかがでしょうか?
完走目標ランナー
※赤字はポイント練習
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
第1週 | rest | ビルドアップ走40分 | rest | rest | rest | walk 20分 or jog 60分 | rest |
第2週 | rest | ビルドアップ走40分 | rest | jog 30分 | rest | jog 60~90分 | rest |
第3週 | rest | ビルドアップ走40分 | rest | jog 30分 | rest | jog 20分
+ 流し3本 |
ハーフマラソンのレース or 20kmペース走 |
第4週 | rest | rest | jog 40分 | rest | rest | jog 60~90分 | rest |
完走を目標とする人は、とにかく無理をして怪我をしないことを最優先で考えます。
休養を間に挟みつつ、長い距離をゆっくりでもいいので走れるようになりましょう。
週末に長い距離を走るのがポイントで、ここで距離への耐性を身につけます。
火曜日のビルドアップ走は、体調に合わせてjogに変更したり、水曜日にスライドさせるのもOKです。
第3週の日曜日の欄にありますが、一度ハーフマラソンに挑戦してみるのも良いでしょう。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
第1週 | rest | jog 30分
+ 流し3本 |
jog 20分
+ ペース走 8km (6’40″~7’00″/km) |
rest | rest | jog 30分
+ 流し3本 |
ペース走 20km(7’00″/km)
or クロスカントリー 20km |
第2週 | rest | rest | jog 20分
+ 1000m×5本インターバル走(6’30″/km) |
rest | rest | jog 30~40分
+ 流し3本 |
ビルドアップ走 20~25km(7’30″→6’45″/km) |
第3週 | rest | jog 30分
+ 流し3本 |
jog 20分
+ ビルドアップ走 5km(7’00″→6’30″/km) |
rest | rest | jog 30分
+ 流し3本 |
クロスカントリ―20~25km |
第4週 | rest | rest | jog 20分
+ ぺース走 8km(6’30″~6’40″/km) |
rest | rest | jog30~40分
+ 流し3本 |
ビルドアップ走 20~25km(7’30″→6’45″/km) |
ビギナーランナーのメニューの特色は、クロスカントリー走を取り入れている点です。
起伏のあるコースを走ることで、心肺機能に刺激を与えていきましょう。
平日にも練習が入ってきますが、朝や夜の時間を見つけて時間を確保します。
20分や30分のjogで疲れを抜けるようになると、週末の距離走も怖くありません。
サブ4ランナー
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
第1週 | rest | jog 30分
+ 流し3本 |
jog 2km
+ ペース走10km(5’30″~5’40″/km) |
jog 30分 | rest | jog 30分
+ 流し |
ペース走 20km~25km(6’00″/km)
or クロスカントリー 20km |
第2週 | rest | jog 40分
+ 流し3本 |
jog 2km
+ 1,000m×3~5本インターバル走(5’00″/km) |
jog 30分 | rest | jog 30~40分
+ 流し3本 |
ビルドアップ走 20~25km(6’15″→5’15″/km) |
第3週 | rest | jog 60分
+ 流し3本 |
jog 2km
+ ビルドアップ走 5km(5’30″→5’00″/km) |
jog 30分 | rest | jog 30~40分
+ 流し3本 |
クロスカントリー 20km(5’30″~6’00″/km)
or 10km,ハーフマラソンへのレース出場 |
第4週 | rest | jog 60分
+ 流し3本 |
jog 2km
+ ペース走 10km(5’20″~5’30″/km) |
jog 30分 | rest | jog 30~40分
+ 流し3本 |
ビルドアップ走 20~25km(6’00″→5’15″/km) |
サブ4レベルになると、1kmを5分台で走る力を身につける必要があります。
そのため、普段の練習でも1kmを5分台で走る練習が必然的に多くなります。
質の高いポイント練習を週に2回入れて、スピードを身体に叩き込みましょう。
このメニューの場合は日曜日にもっとも負荷の高い練習を持ってきていますが、土曜日と日曜日のメニューを入れかえるパターンもスタンダードです。
その場合は、ポイント練習翌日のjogは思い切って疲労抜きに使っても良いでしょう。
このレベルになると怪我のリスクも格段に高くなるので、restの日にもストレッチ等で筋肉をほぐすとなお良いです。
サブ3ランナー
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
第1週 | rest | jog 50分
+ 流し3本 |
ペース走 8~10km
(4’00~4’15/km) |
jog 30分 | rest | jog 30分~40分
+ 流し3本 |
クロスカントリー
20~25km (4’00~4’30″/km) |
第2週 | rest | jog 50分
+ 流し3本 |
1,000m×5本インターバル走(3’45″~4’00″/km) | jog 30分 | rest | jog 30分~40分
+ 流し3本 |
ビルドアップ走 20~30km
(4’45″→4’10″/km) |
第3週 | rest | jog 60分
+ 流し3本 |
400m×10~15本インターバル走
(88″~92″/400m) |
jog 30分 | rest | jog 30分~40分
+ 流し3本 |
ペース走 20km(4’15″~4’30″/km)
or 10km、ハーフマラソンへのレース出場 |
第4週 | rest | jog 60分
+ 流し3本 |
1,000m×5~7本インターバル走
(3’40″~3’55″/km) |
jog 30分 | rest | jog 30分~40分
+ 流し3本 |
ビルドアップ走 20~30km(4’30″→4’00″/km) |
サブ4ランナー以上のスピードが求められるレベルです。
そのため、週に1回インターバル走を入れて、心肺機能に負荷をかけていきます。
このレベルになると身体もでき上がり回復も速くなるため、2日取っているrestを1日に減らしても構いません。
その際は、つなぎのjogで頑張り過ぎて、オーバーワークにならないよう気を付けましょう。
体調の変化によって、メニュー量を減らすことも重要です。
これ以上のレベルを目指す場合は、サブ3のメニューのjogの距離を増やして対応をしましょう。
また、インターバル走やペース走などのポイント練習の設定タイムも上げていきます。
高いレベルになるほど、タイムを伸ばすためには継続した練習が必要です。
焦らず、根気強く取り組みましょう!
最後に力をつける時期!
基本的なスタミナを養成する「走り込み期~前半~」、最高の結果を出すためのセクションである「走り込み期~後半~」。
やることが多く、日常生活においてもさまざまな制限が発生することからダレる時期でもあります。
定期的に小さな大会に出場したり、仲間を見つけて走ったりと、新たな発見をしながら成長していきましょう!
次回は、「実践期・調整期」についての解説を行っていきます。